恋愛黒アワビ理論とその最適解について

だいぶ昔、TV(ぷっすま)のゲームを見ていた時に発見した人生の真理を、先日友達と飲んでいたときに思い出しました。「恋愛黒アワビ理論」と名付けたその真理について、Twitterに書くには余白が狭すぎたのでブログ記事にします。

ゲームの概要はこんな感じでした。

  1. 4つのアワビを使った料理が出てくる
  2. 1つだけ黒アワビ、残り3つは冷凍アワビで作られている
  3. 最初から順々に試食していき、「黒アワビだ!」と思ったところでストップ
  4. ストップした後の料理は確かめることができない

このゲームのポイントは、それが黒アワビだと思ったらストップし、その先を確かめることが出来ない点です。つまり4つを食べ比べて評価することが出来ない。

これってそう、恋愛もまさに同じです。モラルを守って生きる範囲では、何人目の彼女/彼氏が運命の人なのかを判断するには、人は同じ状況下に置かれるわけです。(4つ比べながら選べる人はそうすれば良いと思います)

ということでこの真理(というには大げさです)を「恋愛黒アワビ理論」と名付けましょう。僕は自分にとっての黒アワビを食べたいわけですが、どうしたらその確率を高くすることができるでしょうか?

実はこの恋愛黒アワビ理論、一番黒アワビを選ぶ確率が高い方法があります。この問題は離散数学上の有名な問題で、「お見合い問題」「ナンパ問題」と言われています。「います」とか書いてますがさっきググッて知りました。

以下のページが分かりやすいので引用します。
数学が教える最高の女性と結婚する方法初恋から3人目まではじっと我慢〜恋愛の政治・経済学(14)

◯問題

 「自分が生涯でつき合う女性の数を N 人とします。男性は、女性とつき合っている間に結婚するかどうかを『結婚』『別れる』の二者択一で選ぶとします。いったん結婚を決めたら、それ以後の交際はなくなりゴールインです。また一度別れた女性に後から結婚を申し込むことはできません」

 さて質問です。一番良い女性と結婚する確率を最大にするためには、どのような戦略を取ればいいでしょうか?

◯結論

確率的には、全体の出会い総数の36.8%以降に位置する人と結婚する、例えば10人の女性と交際するとしたら、最初の3人までは恋愛お試し期間として、4人目以降に、最初の3人の女性よりも魅力が上回った女性と結婚するのがベストである、ということになります。

◯数学的な証明

 つき合う人数 N 人に対して、そのうち最高の女性が j 番目に現れると仮定。(s − 1) 番目まではデータ収集とし、s 番目から結婚への意思決定を開始。s 番目以降は、それまでの中で一番良い人物であったらその人と結婚するという戦略を取る。

 最初の (j − 1) 人の内で仮の最高の女性が最初から (s − 1) 番目までに現れる必要がある。 その確率は (s − 1)/(j − 1)。

 s 人目から本番とした時、最高の女性(交際範囲のうちナンバーワンの女性)をゲットできる確率は、

 Ps,n = (1/n)Σj=sn (s − 1)/(j − 1) = (s − 1)/nΣj=sn 1/(j − 1) = −xlnx
 n→∞ の時には 、j/n→t、1/n→dt、s/n→x で、 P = x∫x1 dt/t = −x log x となり、
 x = 1/e の時 P = 1/e (約36.8%)になる。

しかし、この恋愛黒アワビ理論の最適解を実世界に応用するのには、「付き合う人数N」が全く分からないという致命的な不都合があります。N=3なのに3つ見送ったらもうアウトですが、逆にN=30なら10球見逃してもいいわけで。ここが何とも悩ましい。

結論としては「初恋の相手と焦って結婚するな」「でも、今見逃したの黒アワビかも知れないのに、もうボール来ないよ」というところでしょうか。以上どうでもいい記事でした。